用宗浅間神社(左宮司社)

静岡市駿河区用宗城山町20-5

左宮司社、城山観音、水天宮
左宮司社、城山観音、水天宮

概要

持舟城址
持舟城址

用宗浅間神社は、今川から武田、徳川に至る戦国期の激戦地、持舟城の麓に鎮座する。
主な城主として挙げられる今川義元の有力家臣、関口親永は瀬名姫(築山殿)の父として知られる。
また、地名の「城山」も持舟城に由来する。

持舟城本丸址
持舟城本丸址

さて、用宗浅間神社は、現在は境内社となっている八幡神社と共に、古くから用宗の氏神であった。
創建年は不明だが、検地の記録から、両社とも江戸初期には鎮座していたと考えられている。

用宗浅間神社鳥居
用宗浅間神社拝殿

また、浅間神社、八幡神社に続き、今駒社(現熊野神社)も用宗の氏神となった。
なお、駿河記は「今駒」を「今熊野」の転訛としている。

八幡神社、熊野神社は、平成二十三年に両社とも浅間神社の境内に遷座した。

八幡神社、熊野神社
八幡神社、熊野神社

この遷座は用宗全体の祭事統一が契機となった。
それまで各神社で行われていた祭りが、浅間神社の境内社である津島神社の祇園祭に統一されたのである。

なお、両社のかつての社殿は、現在も元の鎮座地にそれぞれ残されている。

旧八幡神社拝殿
旧八幡神社拝殿
旧熊野神社拝殿
旧熊野神社拝殿

また、その他の境内社として、
 津島神社
 辨天社
 水神社
 左宮司社(静岡市神社名鑑では左口社) がある。

津島神社
津島神社
辨天社
辨天社
水神社
水神社

(静岡市神社名鑑、用宗町誌、戸塚翔「祇園祭から見る用宗の信仰」より)

踏査結果・考察

現地を訪問すると、比較的小規模な神社ではあるものの、
これまで用宗にあったすべての神社が集められ、賑やかな境内となっている。

城山観音道側の浅間神社鳥居
城山観音道側の浅間神社鳥居 標柱は境内社の熊野神社 鳥居奥に奉納されたサバ船の碇が見える
八幡・熊野神社、水神社、津島神社が並ぶ
八幡・熊野神社、水神社、津島神社が並ぶ

左宮司社も祠に社名が明記され、両側には神社名鑑に記載のない城山観音と水天宮が祀られていた。

左宮司社、城山観音、水天宮
左宮司社、城山観音、水天宮

駿河記、駿河志料は用宗に社宮司社があるとしているが、社名のみの記載となっている。

また、用宗町誌も「小さな祠であったものとみられる」との言及にとどまり、遷座の経緯や御利益等は伝わっていない。

とはいえ、駿河湾に面した農漁村だった用宗における、「農」の側面を表すシャグジと言える。

2023/2/11踏査

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