概要
丸子谷津神社の祭神は日本武尊。古くは八津神社と称したそうである。
創建は戦国期の永禄九年(1566年)とされる。
しかし、境内に古墳や樹齢千年と推定される古楠があることから、当地は実際にはもっと古くからの信仰の場であったと考えられている。
相殿に、明治初期に鎮祭された稲生神社(祭神宇気持命)がある。
また、境内社に津島神社がある。
踏査結果・考察
大正二年編纂の長田村誌によれば、左口神社(猿田彦命)と神明社(天照大神)も合祀されているはずだが、由緒書や扁額への記載もなく、現地では確認できなかった。
静岡市神社名鑑には配祀神として猿田彦命と天照大神は挙げられているものの、左口神社や神明社が合祀されたことはまったく記されていない。
これはもう、事実上存在が忘れられてしまったということではないか。
残念ではあるが、このシャグジは村誌で追うことができるだけまだよい。
黙って消えてしまったシャグジも数多くあるはずだ。
今井野菊氏によれば、丸子には他にも数ヶ所のシャグジがあったようだが、現状で確認できるのは、丸子稲荷神社、丸子津島神社、そしてこの丸子谷津神社の3社のみである。
2022/9/11踏査
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