概要
丸子津島神社(祭神素戔嗚命)は元天王社と称し、無病息災、病気平癒の神として信仰された。
近隣で三基の古墳が確認されており、古くからの信仰対象だったと考えられている。(静岡市神社名鑑)
神社名鑑によれば、境内社として左口神社(祭神猿田彦命)、十二神社のほか、本社と同じ津島神社がある。
大正元年編纂の「長田村誌」では他に五社神社があるとする一方、津島神社は記載されていない。
踏査結果・考察
市街地にほど近い立地だが、境内に入ると山中の幽玄な雰囲気に包まれる。
本殿には旧称である牛頭天王の名が掲げられていた。
境内社の左口神社も独立した社殿を有し、丁寧に祀られている。
神社名鑑や長田村誌で十二神社とされていた境内社は、現地では「十二支神社」とされていた。
一方、江戸期の駿河志料、駿河國新風土記、駿河記では「十二相神社」とされている。
本来はこの社名で呼ばれていたのではないか。
十二相神社は他にもいくつか確認でき、中でも岐阜の十二相神社は明智光秀の出生地ともされることで知られるが、「十二相」の由来ははっきりしないようだ。
シャグジではないが、少し気になる神社である。
2022/9/11踏査
コメント